リンパ液の流れが滞ると【身体がむくむ】
リンパ液が流れにくいということは、リンパ管の中でリンパ液が長く留まっているということ。
その状態では毛細リンパ管が組織液を吸収しようとしてもなかなか吸収できなくなります。
リンパ管には弁があるので、リンパ液が逆流することはありません。
リンパ管の中がリンパ液で満たされ、流れていきにくい状況では組織液がリンパ管に入っていきにくくなるのです。
だからといって毛細血管から血漿が漏れ出るのが止まるわけではありません。
ということは血漿(組織液)が毛細リンパ管に吸収されず、付近の組織に溜まり続ける状態となってしまうのです。
皮下組織において、組織液が毛細リンパ管に吸収されずに溜まっていくとその部分がだんだん膨れあがっていきます。
これを「むくみ」といいます。
身体が「むくむ」と体積が増えるため、見た目は太ってみえてしまうのです。
朝起きたとき顔がむくんでいたりするのは、長時間横になった姿勢を続けたために皮下の組織液が心臓に向かって戻りにくくなり、その結果として顔が膨らんでしまうというわけです。
長時間、座りっぱなしで過ごしたり、椅子に座り続けたりしていると脚がむくむことも。
動脈においては、心臓というポンプで血液が押し出されていますが、静脈やリンパ管にはポンプがなく、特に下半身の血液やリンパ液は重力の影響で戻りにくくなってしまうのが原因。